正解は 3 脂溶性薬物の体重あたりの分布容積

解説

【薬剤】
1 誤。一般に高齢者では胃内容排出速度(GER)は低下する。
2 誤。加齢とともに肝機能の減退によりタンパク合成能が低下し、血漿中アルブミン濃度は減少する。そのため、血漿タンパク結合率の高い薬物では、血漿タンパク非結合率が増加するため、注意が必要である。
3 正。高齢者では総水分量の低下に伴い、相対的に体脂肪率が増加する。脂溶性の高い薬物は脂肪組織に蓄積されやすいため、体重あたりの分布容積は増大する。
4 誤。一般に、加齢に伴い、肝臓での薬物代謝活性は低下する。ただし、第II相反応は第I相反応ほど加齢による影響を受けない。
5 誤。加齢による腎血流量低下に伴い、糸球体ろ過速度は低下する。