正解は 4 中枢性のアドレナリンα2受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下させる。

解説

【薬理】
1 誤。アテノロールなどの選択的β1受容体遮断薬に関する記述である。アテノロールは、心臓のβ1受容体を遮断し、心拍出量を減少させる。
2 誤。アンブリセンタンなどのエンドセリン(ET)受容体遮断薬に関する記述である。アンブリセンタンは、選択的ETA受容体遮断薬であり、ET-1による肺動脈の収縮を抑制するため、肺動脈性肺高血圧症に用いられる。
3 誤。プラゾシンなどの選択的α1受容体遮断薬に関する記述である。プラゾシンは、血管平滑筋のα1受容体を遮断し、血管平滑筋を弛緩させる。
4 正。メチルドパは、α2受容体刺激薬であり、代謝物であるα-メチルノルアドレナリンが、延髄血管運動中枢のα2受容体を刺激することにより中枢性交感神経抑制作用を示すとともに、交感神経節後線維終末のシナプス前膜α2受容体刺激に伴うノルアドレナリンの遊離抑制により、降圧作用を示す。なお、本剤は、妊娠高血圧症候群の第一選択薬の1つである。
5 誤。ドパミンに変換される薬物としては、ドカルパミンなどがある。ドカルパミンは、ドパミンのプロドラッグであり、心臓のβ1受容体の刺激を介して心機能亢進作用を示す。