正解は 5 クロナゼパムの服用を一時中止するように伝えた。

解説

【実務】
1 適切。通常、成人、小児は、初回量クロナゼパムとして、1日0.5 - 1 mgを1 - 3回に分けて経口投与し、以後、症状に応じて至適効果が得られるまで徐々に増量する。重要な注意事項として投与初期に眠気、ふらつき等の症状が現れることがあるので、本剤の投与は少量から開始し、慎重に維持量まで漸増する必要がある。
2 適切。ニソルジピン(ジヒドロピリジン系Ca2+チャネル遮断薬)は、かんきつ類の中でも特に、グレープフルーツジュースとともに服用すると、その成分がニソルジピンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害するため薬物の血中濃度が上昇し、血圧降下作用が増強されることがあるため、確認対応は適切である。
3 適切。禁煙を始めた直後は、離脱症状(禁断症状)が出ることがある。通常、禁煙後3日以内にその症状はピークとなるが、数週間で消失する。症状として、めまい、立ちくらみ、頭痛などがあるため、確認対応は適切である。
4 適切。患者の症状の原因が、処方薬を服用していないことによるものか、もしくは副作用によるものかを判断するため、残薬の確認をすることは適切である。
5 不適切。処方医への確認なしに、薬剤師の判断で服用を一時中止させてはならない。なお、クロナゼパムの連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う必要がある。