【生物】
1 正。T細胞の前駆細胞は、骨髄のリンパ系幹細胞から分化し、胸腺へ移行後、さらに分化・成熟する。T細胞の分化・成熟の過程には、胸腺における選択が関与しており、自己ペプチドとMHC抗原の複合体に弱く(適度に)反応するものが成熟し(正の選択)、自己ペプチドとMHC抗原の複合体に強く反応するものはアポトーシスにより死滅する(負の選択)。
2 正。T細胞抗原受容体(TCR)やB細胞抗原受容体(BCR)の遺伝子は、遺伝子再構成を受ける。TCRの遺伝子再構成は胸腺で行われ、これによってTCRの多様性が生じる。また、1個のB細胞が1種類のBCRをもつように、1個のT細胞は1種類のTCRしかもたない。
3 誤。成人の造血は主に骨髄で行われる。骨髄には造血機能をもつ赤色骨髄と脂肪組織に置き換わり造血機能を失った黄色骨髄がある。
4 誤。リンパ球などの免疫担当細胞が産生・分化する場を一次リンパ器官といい、赤色骨髄や胸腺が該当する。一方、免疫担当細胞による免疫応答が行われる場を二次リンパ器官といい、脾臓やパイエル板などが該当する。
5 誤。B細胞は骨髄のリンパ系幹細胞から分化し、骨髄中で成熟した後、末梢血へ移行する。
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