正解は 2 調製は、微生物の汚染を防ぐためにクリーンベンチ内で行う。

 
【実務】
 本放射免疫療法は、放射性核種イットリウム90(90Y)で標識した抗CD20抗体を用い、治療用放射線を標的腫瘍細胞に直接照射することにより抗腫瘍効果を得るものである。
1 正。入手、使用、廃棄に関する帳簿(放射性医薬品使用記録簿)には次の項目が必須である:製品規格、入荷日、使用日、使用量、残量、使用者(調製担当者)、使用患者名、保管廃棄日、保管廃棄時放射能の量。記録簿は5年以上の保管を必要とする。
2 誤。調製作業は、微生物等の汚染及び放射性物質による被曝防止のため安全キャビネット内において無菌操作で行う。
3 正。バイアル内の圧力が高い状態で針を抜くと内容物が噴出してラジオアイソトープ汚染や被曝のおそれがある。バイアル内に液を注入した後は、注入した液量と同じ量か少し多めのバイアル内の不活性ガスをシリンジに抜き取ってから針を抜くようにする。
4 正。調製後の放射性医薬品が分注されたシリンジには、医薬品の名称・量及び患者名を記入したシールを貼付する。また、調製担当者は、分注されたシリンジを鉛容器等で保管し、放射線診療従事者への被曝防止に努める。
5 正。放射性薬剤の調製や取り扱いにおいて発生した放射性廃棄物は、指定された一時保管容器に廃棄する。一時保管容器に廃棄された放射性廃棄物は、医療機関の放射線安全管理責任者の指示に従って、保管廃棄室の専用のドラム缶に封入して保管廃棄しなければならない。廃棄物の処理は、指定された廃棄業者に委託する。