【物理】
1 正。陽イオン交換基にはスルホ基(強酸性陽イオン交換基)やカルボキシ基(弱酸性陽イオン交換基)があり、その負電荷により陽イオン性試料を保持する。また、陰イオン交換基には四級アンモニウム基(強塩基性陰イオン交換基)、三級アンモニウム基(弱塩基性陰イオン交換基)があり、その正電荷により陰イオン性試料を保持する。
2 誤。陽イオン交換クロマトグラフィーでは、移動相のpHを上昇させることにより、酸性の強い(等電点の低い)アミノ酸から陰イオンに変わり、陽イオン交換体と反発し溶離するため、グルタミン酸(酸性アミノ酸)、グリシン(中性アミノ酸)、アルギニン(塩基性アミノ酸)の順にカラムから溶出される。
3 誤。塩を添加し、移動相のイオン強度を増大させることで、イオン交換体上に保持された物質と塩由来のイオンとの競合が起き、保持された物質が溶出しやすくなる。
4 正。陽イオン交換クロマトグラフィーでは、移動相のpHを上昇させることで、保持された物質(アミノ酸)の帯電が正から負に変化するため、カラムから溶出させることができる。
5 誤。クロマトグラフィーにおいて、検出器の良好な応答性を得るために、試料を化学的に誘導体化することがある。ニンヒドリンで誘導体化した場合、アミノ酸は紫色に呈色するため可視部検出される。また、オルトフタルアルデヒドで誘導化した場合、蛍光を発するため蛍光検出を利用する。ポストカラム誘導体化法とは、試料をカラムに注入し、カラム出口で試料にニンヒドリン試薬などのラベル化剤を加え、試料と反応させたのち検出する方法である。
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