正解は 3、4

解説

【実務】
 本処方では、細粒剤の計量調剤及び軟膏剤の計量混合調剤が医師より出されている。そのため、本処方を調剤するために必要な器具を選択する必要がある。

1 不適切。メートグラスは、主に内用液剤等を秤量する際に使用する器具であるが、本処方では内用液剤の処方がないため、不適切である。秤量時には、メートグラス内の薬液の液面の下面(メニスカス面)と目の高さを一致させ秤取量を正確に読む必要がある。また、粘稠度の高い液剤やTDM対象薬剤はメートグラスよりもより正確に秤量可能なディスペンサーを用いる。
2 不適切。乳鉢及び乳棒は、主に錠剤等の粉砕や散剤等の混和に使用される器具である。本処方では、錠剤が処方されておらず、散剤の混合もないため、不適切な器具である。
 なお、軟膏の混合方法に乳鉢・乳棒を用いる方法があるが、本問は磁製の乳鉢及び乳棒である。磁製の乳鉢及び乳棒は多孔質であるため軟膏剤の調製などで使用すると洗浄が困難なことがある。ガラス製の乳鉢及び乳棒であれば軟膏剤等の調製で使用することもある。
3 適切。軟膏(処方2)の混合方法には、軟膏板及び軟膏へらを用いる方法、(主にガラス製の)乳鉢・乳棒を用いる方法、機械による混合などがあるが、最も一般的な方法は軟膏板及び軟膏へらで混合する方法である。
4 適切。スパーテルは、主に散剤等の秤量の際に使用される器具である。処方1(細粒剤)の計量調剤の際にスパーテルが必要となるため適切である。
5 不適切。篩(ふるい)は、主に錠剤等を粉砕後、粒子径を一定以下にするために使用される器具である。本処方では、錠剤の処方がないため不適切な器具である。