正解は 1、5

解説

【薬理】
1 正。バラシクロビルは、アシクロビルのプロドラッグであり、アシクロビルに変換された後、ウイルス由来のチミジンキナーゼで一リン酸化され、その後、細胞性キナーゼにより三リン酸化体であるアシクロビル三リン酸となり、DNA依存性DNAポリメラーゼを阻害して抗ヘルペス作用を示す。
2 誤。リトナビルは、HIVプロテアーゼ活性を競合的に阻害し、ウイルス前駆体タンパク質の切断を抑制して、ウイルス酵素及び構造タンパク質の生成を抑制し、抗HIV作用を示す。
3 誤。テラプレビルは、C型肝炎ウイルスのNS3-4Aセリンプロテアーゼを選択的に阻害し、抗ウイルス作用を示す。なお、血液凝固・線溶系セリンプロテアーゼには影響を与えないと考えられている。
4 誤。ザナミビルは、インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害して感染細胞からのウイルスの遊離を抑制し、A型及びB型インフルエンザウイルス感染症の治療及び予防に用いられる。
5 正。ジドブジンは、HIV感染細胞内でジドブジン三リン酸となり、HIVの逆転写酵素を競合的に阻害して抗HIV作用を示す。