【薬理】女性化乳房とは、男性において、乳腺組織が肥大化した状態をいう。この副作用の発現機序には、男性ホルモン(アンドロゲン)と女性ホルモン(プロゲステロン、エストロゲン)への影響が考えられている。スピロノラクトンは、抗アルドステロン薬であり、遠位尿細管から集合管のアルドステロン受容体を遮断し、Na+-K+交換系を阻害することでNa+の再吸収を抑制して利尿作用を示す。本剤は、アルドステロン受容体以外にもアンドロゲン受容体やプロゲステロン受容体に結合し、女性化乳房や乳房腫脹などを起こすとされている。なお、処方薬のアムロジピンにも女性化乳房が報告されている。
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