【物理】
1 誤。GVHDは、移植組織提供者(ドナー)のT細胞が宿主(レシピエント)の組織を抗原と認識し、攻撃することによる免疫反応である。T細胞は、リンパ球の一種であり、Tリンパ球ともいう。骨髄で生成されたリンパ球が胸腺に移送されて成熟したものであり、B細胞とともに免疫反応に重要な働きを示す。
2 正。急性GVHDの治療では、メチルプレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモンの短期間大量投与(ステロイドパルス療法)が必要である。
3 誤。急性GVHDの治療では、メチルプレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモンの短期間大量投与が必要である。すでにGVHDを発症し、閉塞性細気管支炎と診断された患者に対して、造血幹細胞の再移植は適切ではない。
4 誤。タクロリムスなどの免疫抑制薬は、減量することでGVHDを悪化させるおそれがあるため、GVHDを発症している段階で減量をする必要性はない。GVHDの予防として、移植前日から免疫抑制薬の持続投与を開始する。免疫抑制薬として、メトトレキサートとシクロスポリンやタクロリムス水和物の併用療法の有効性が高い。
5 正。移植後、100日~2年以内で閉塞性細気管支炎を起こすことがある。閉塞性細気管支炎を発症した場合、気管支を拡張する目的で、β2刺激薬や吸入ステロイド剤を使用することがある。
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