【化学】
1 正。プラスグレルはチエノピリジン骨格を有するチエノピリジン系抗血小板薬である。その他、チエノピリジン系抗血小板薬として、クロピドグレルやチクロピジンがある。
2 誤。プラスグレルから代謝物Aへの変換では、チエノピリジン環の2位のカルボン酸エステル構造が加水分解されておりカルボキシエステラーゼが関与している。プロテアーゼはペプチド結合(アミド結合)を加水分解する酵素であり、本変換反応においてプロテアーゼの作用は必須ではない。
3 正。代謝物Aはエノール形、代謝物Bはケト形であり、互変異性体の関係である。
4 正。代謝物Bには2つのキラル中心が存在し、(R,R)体、(R,S)体、(S,R)体及び(S,S)体の4種の立体異性体が存在する。よって、代謝物Bにはジアステレオマーが存在する。
5 正。代謝物Bはチオエステル結合がCYPにより代謝され、活性代謝物Cへと変換される。活性代謝物Cは、血小板膜上の標的タンパク質であるADP受容体(P2Y12)のシステイン残基とジスルフィド結合(共有結合)を形成する。これにより、プラスグレルは選択的かつ非可逆的にADP受容体を阻害し、血小板凝集を抑制する。
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