正解は 2、4

解説

【薬理】
 本レジメンは、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんのレジメンであるFOLFIRI(レボホリナート + フルオロウラシル + イリノテカン) + ベバシズマブ療法である。

1 誤。ヒト型抗血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)-2モノクローナル抗体であるラムシルマブに関する記述である。ベバシズマブは、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)に対する遺伝子組換え型ヒト化モノクローナル抗体であり、腫瘍細胞から分泌されるVEGFに結合し、VEGFとVEGFRとの結合を阻害する。その結果、VEGFによる血管新生を抑制し、抗腫瘍作用を示す。
2 正。イリノテカンは、プロドラッグであり、代謝活性体であるSN-38に変換された後、トポイソメラーゼⅠを阻害してDNA合成を阻害する。
3 誤。シクロホスファミドなどのアルキル化薬に関する記述である。シクロホスファミドは、プロドラッグであり、肝臓のP450により代謝活性化され、核酸塩基をアルキル化してDNA合成を阻害する。
4 正。フルオロウラシルは、体内で活性代謝物である5-フルオロ-2'-デオキシウリジン-5'-リン酸(5-FdUMP)に変換された後、チミジル酸合成酵素を不可逆的に阻害し、DNA合成を阻害する。