【生物】
1 誤。デオキシウリジン5′-一リン酸(dUMP)は、N5,N10-メチレンテトラヒドロ葉酸(N5,N10-THF)からメチル基が供与されることで、デオキシチミジン5′-一リン酸(dTMP)に変換される。この反応は、チミジル酸シンターゼにより触媒される。一方、S-アデノシルメチオニンは、ノルアドレナリンがアドレナリンに変換されるメチル化反応などにおいて、メチル基供与体として働く。
2 正。シチジン5′-二リン酸(CDP)は、リボヌクレオチドレダクターゼの作用により構造中のD-リボースが2-デオキシ-D-リボースに還元され、デオキシシチジン5′-二リン酸(dCDP)に変換される。さらに、dCDPはヌクレオシド二リン酸キナーゼの作用によりリン酸化され、デオキシシチジン5′-三リン酸(dCTP)に変換される。
3 正。核酸分解により生じたリボース1-リン酸は、リボース5-リン酸を経て5-ホスホリボシル1-ピロリン酸(PRPP)に変換される。このPRPPは、サルベージ経路において、ヌクレオチド分解により生じた遊離の核酸塩基と反応することでヌクレオチド合成に再利用される。
4 誤。ピリミジンヌクレオチドのde novo経路において、カルバモイルリン酸は細胞質ゾルに存在するカルバモイルリン酸合成酵素II型の作用によりL-グルタミンやアデノシン5′-三リン酸(ATP)、CO2から生成され、尿素回路から供給されない。一方、尿素回路において、カルバモイルリン酸はミトコンドリアに存在するカルバモイルリン酸合成酵素I型の作用によりNH3やATP、CO2から生成される。
5 正。イノシン5′-一リン酸(IMP)は、アデニロコハク酸を経てアデノシン5′-一リン酸(AMP)に変換される。アデニロコハク酸は、グアノシン5′-三リン酸(GTP)を利用し、IMPにL-アスパラギン酸由来のアミノ基が導入されることで生成する。一方、IMPは、キサントシン5′-一リン酸(XMP)を経てグアノシン5′-一リン酸(GMP)に変換される。GMPは、ATPを利用し、XMPにL-グルタミン由来のアミノ基が導入されることで生成する。