正解は 2、4

解説

【薬理】
1 誤。成長ホルモン放出ホルモン(GH-RH)製剤であるソマトレリンに関する記述である。ブロモクリプチンは、下垂体のD2受容体を刺激し、成長ホルモン(GH)やプロラクチンの分泌を抑制する。
2 正。ペグビソマントは、成長ホルモン受容体遮断薬であり、成長ホルモン(GH)のサイト1よりもGH受容体に対する親和性が高く、GH受容体に競合的に結合する。また、サイト2GH受容体の結合も阻害することによりGH受容体の二量体化を妨げ、IGF-1(インスリン様成長因子-1、ソマトメジンC)の合成・分泌を抑制するため、先端巨大症におけるIGF-1分泌過剰状態及び諸症状の改善に用いられる。
3 誤。持続性ソマトスタチンアナログ製剤であるオクトレオチドなどに関する記述である。メカセルミンは、ヒトIGF-1製剤であり、ソマトメジンC受容体への結合を介して血糖調節作用及び成長促進作用を示すため、インスリン受容体異常症A型やインスリン受容体異常症B型における高血糖や、成長ホルモン抵抗性の成長ホルモン単独欠損症Type1Aにおける成長障害の改善に用いられる。
4 正。ソマトロピンは、ヒトGH製剤であり、肝臓などのGH受容体を刺激してIGF-1の分泌を促進する。その結果、IGF-1が軟骨細胞に作用して骨形成を促進する。
5 誤。D2受容体刺激薬であるブロモクリプチンなどに関する記述である。オクトレオチドは、持続性ソマトスタチンアナログ製剤であり、各臓器に分布するソマトスタチン受容体に結合し、下垂体でGHや甲状腺刺激ホルモン(TSH)などの分泌を抑制するため、先端巨大症などにおける成長ホルモン、ソマトメジンC分泌過剰状態及び諸症状の改善に用いられる。