【病態】
1 正。意識障害は、生理的な睡眠とは異なる病態による意識の機能低下の状態をさし、原因として脳の器質的な障害に加え、全身性疾患による二次的な脳の機能障害が考えられる。脳の器質的な障害として頭部外傷や脳血管障害、けいれん重積状態、二次的な脳の機能障害として低血糖や電解質異常、薬物中毒などがある。
2 正。Glasgow Coma
Scale(GCS)は、開眼機能(E)、最良言語反応(V)、最良運動反応(M)の3要素に分けて意識状態を指標化し、合計点数により意識レベルと意識内容を別々に評価する。
3 誤。Japan Coma
Scale(JCS別名3-3-9度方式)は、覚醒の程度によりI(1桁)、II(2桁)、III(3桁)の3段階に分け、意識レベルと意識内容を同時に評価する。
4 誤。認識内容に異常があるが、意識混濁を伴わない状態を錯乱状態という。せん妄状態とは、傾眠、昏睡などの意識レベル(意識混濁)の障害が軽度で、意識の広がり(思考力や判断力)の障害が生じる状態をいう。
5 誤。強い痛覚刺激によってのみ覚醒し、刺激がなくなると直ちに眠ってしまう状態を昏迷という。昏睡状態とは、外部刺激への反応がない状態をいう。