【病態】 患者の所見から多尿、口渇、多飲が認められ、デスモプレシン酢酸塩水和物口腔内崩壊錠の投与を開始していることより、本患者は中枢性尿崩症であると推測される。 中枢性尿崩症は抗利尿ホルモンであるバソプレシンの合成・分泌障害により多尿、口渇、多飲を呈する疾患である。バソプレシンの分泌異常に伴い水の再吸収障害が生じるため、相対的な血清ナトリウム濃度の上昇が認められる。