20230606_【薬剤】70歳男性。切除不能な胃がん

70歳男性。切除不能な胃がんの治療のため、S-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)/シスプラチン療法を施行している。数日前から右下肢に痙れん様のふるえが認められている。精密検査の結果、左脳にがん転移が認められ、緊急入院となった。痙れん発作の予防としてフェニトインの服用を開始した。

 (処方)
  フェニトイン錠100 mg   1回1錠(1日3錠)
   1日3回 朝昼夕食後 7日分

同一処方でさらに1週間継続服用したところ、せん妄様症状が認められ、そのときのフェニトイン血中濃度は50μg/mLであった。この患者の定常状態におけるフェニトインの平均血中濃度を16μg/mLとしたい。1日あたりの投与量(mg)として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
ただし、測定したフェニトイン濃度は定常状態における平均血中濃度であるものとし、フェニトインの体内からの消失速度はMichaelis-Menten式で表され、Michaelis定数を4μg/mL、バイオアベイラビリティを100%とする。なお、S-1/シスプラチン療法は今後も同じ用法・用量で継続するものとする。

解説

薬剤師国試