【薬理】
１ 誤。メテノロンは、タンパク質同化ステロイドであり、男性ホルモンであるテストステロンの男性化作用を弱め、タンパク質同化作用を増強している。本剤は、骨粗しょう症や再生不良性貧血などに用いられる。
２ 誤。レトロゾールは、アロマターゼ阻害薬であり、脂肪細胞や乳がん細胞においてアンドロゲンからエストロゲンの合成を阻害するため、閉経後乳がんに用いられる。
３ 誤。テストステロンは、男性ホルモン（アンドロゲン）であり、男子性腺機能不全や造精機能障害による男子不妊症、再生不良性貧血などに用いられる。
４ 誤。クロミフェンは、エストロゲン受容体遮断薬（抗エストロゲン薬）であり、主に間脳（視床下部）のエストロゲン受容体を遮断し、内因性のエストロゲンによる負のフィードバックを阻害するため、視床下部からのGn-RH分泌を促進する。その結果、脳下垂体からのFSH、LH分泌を促進し、卵巣を刺激して排卵を誘発させるため、排卵障害に基づく不妊症の排卵誘発に用いられる。
５ 正。フルタミドは、アンドロゲン受容体遮断薬（抗アンドロゲン薬）であり、前立腺がん組織のアンドロゲン受容体を遮断するため、前立腺がんに用いられる。