【薬剤】
1 誤。オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠は、主に小腸粘膜から吸収される持続性がん疼痛治療薬であり、肝初回通過効果を受ける。
2 誤。オキシコドンは、主に単純拡散により消化管から吸収される。
3 正。薬物の母乳への移行は、主に単純拡散に従う。血漿中において分子形(非イオン形)で存在し、かつ血漿タンパク結合していない薬物は、母乳中に移行しやすい。また、母乳は血漿より酸性に傾いているため、pH分配仮説によれば、オキシコドンのような弱塩基性薬物は母乳中において分子形分率が低下(イオン形分率が上昇)するため、母乳中に移行しやすい。
4 正。オキシコドンは、主に肝臓のCYP3A4での代謝により消失する。そのため、健常人に比べ肝障害のある患者では消失が遅延し、血中濃度時間曲線下面積が増大する。
5 誤。オキシコドンは、通常用量の範囲において投与量と血中濃度の関係は線形を示す。さらに、治療薬物モニタリング(TDM)に関する診療報酬である特定薬剤治療管理料の対象薬剤ではない。