正解は 1、2

【実務】
1 適切。タクロリムス投与中は、術後1週間程度は頻回に血中濃度を測定する。
2 適切。移植前からタクロリムスを服用しているため、移植日当日の術前値からTDMを行う。
3 不適切。血液中のタクロリムスの多くは赤血球分画に分布するため、TDMにおいては全血中濃度を測定する。
4 不適切。内服製剤のタクロリムスの採血のポイントは、トラフ値のモニタリングが推奨される。なお、内服製剤から注射製剤への切り替えの際は、切り替えから12~24時間後に測定する。よって、投与2時間後の採血は不適切である。
5 不適切。腎移植後、腎機能が安定し合併症なく経過した場合は、おおよそ2~4週間で退院となる。タクロリムスの有効血中濃度は5~20 ng/mLであるが、腎移植後は上限(20 ng/mL)を目標とするわけでなく、5~10 ng/mL前後の値をトラフ値の目標血中濃度とすることが多い。